逆境の「ポーラ」が挑む、愚直な"らしさ追求"の中身 業績低迷の中、初の女性社長がしていること

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「例えば、それまで経験したことのない仕事を任せるなど、若いときから女性に機会を与えることが少なかったから、そもそもの母数が少ないのだと思います」(及川さん)

女性にどんどん機会を与えていくこと、そのためには育児や介護といった家庭環境のサポートをしていくことが、企業に求められていくという。

「あとは業績回復ですね」

企業にとって、社会に向けて門戸を開いてつながり、多様性を受け入れていくことは、もはや避けて通れない課題の1つになっている。一方、日本企業の「遅れている感じ」は、以前から気になっていたことの1つだった。表層的なレベルではなく、本質的な多様性や包括性が根づいていくには、マネジメント層の発言と行動が大きな影響力を持つ。

ポーラは人=愛情を基軸に置いた企業であることを、まずは社員が理解し、行動し始めている。厳しい環境ではあるものの、内部から前に向かって進み出している。

「あとは業績回復ですね」と語る及川さん。これからをどう切り拓いていくのかに期待したい。

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川島 蓉子 ジャーナリスト

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かわしま ようこ / Yoko Kawashima

1961年新潟市生まれ。早稲田大学商学部卒業、文化服装学院マーチャンダイジング科修了後、伊藤忠ファッションシステム入社。同社取締役、ifs未来研究所所長などを歴任し、2021年退社。著書に『TSUTAYAの謎』『社長、そのデザインでは売れません!』(日経BP社)、『ビームス戦略』(PHP研究所)、『伊勢丹な人々』(日本経済新聞社)、『すいません、ほぼ日の経営。』『アパレルに未来はある』(日経BP社)、『未来のブランドのつくり方』(ポプラ社)など。1年365日、毎朝、午前3時起床で原稿を書く暮らしを20年来続けている。

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