世界が感嘆「三宅一生」未来を見たデザインの凄さ 黒のタートルネックはスティーブ・ジョブズも愛用
パリコレにおける日本人デザイナーの先駆者
ファッションデザイナーの三宅一生氏が、肝細胞癌で亡くなった。享年84。ファッションデザインに軸足を置きながら、グラフィックやプロダクトをはじめ、さまざまなデザイン領域に影響力を持ち、偉大な足跡を残した人物だ。
その才は、日本に留まることなく、欧米はじめ、各国から高い評価を得るものだった。戦後から今にいたるファッションデザインを語るにあたり、三宅氏の存在ははずせないといっていい。
広島市に生まれた三宅氏は、多摩美術大学を卒業後、1970年に三宅デザイン事務所を立ち上げ、1973年、ファッションの本拠地パリに進出した。
半年に一度、パリで行われるコレクションショー(通称パリコレ)は、世界中から集まってくるジャーナリストやバイヤーに作品を見せるチャンスであり、デザイナーにとっての登竜門でもある。だが、厳しい評価がくだされるだけに、デザイナーとしての才が問われる場だ。
そのパリコレにおいて、日本人デザイナーとして先陣を切ったのが三宅氏であり、その後、川久保玲氏や山本耀司氏が活躍する道を、同世代の高田賢三氏らとともに切り拓いた。
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