企業が自社SNSアカウントを開設することの意義 フィルターに遮断されることなくファン層獲得
もはや検索さえしない
若年層やITリテラシーが高い層ほどパソコンやスマートフォンのブラウザで検索サイトにアクセスし、情報を検索するという行動をしなくなってきています。それよりもお気に入りのSNSアプリを閲覧している中で気になることが出てきたら、そのSNSの中で検索するのが当たり前になっています。
週1回以上インターネットに接続するユーザのうち、実に94%がスマートフォンから(LINE調べ)です。スマートフォンの画面にはブラウザをわざわざ立ち上げなくても、指一本でインターネットに繋がるお気に入りのアプリをいつでも立ち上げることが出来ます。その中で最もポピュラーなアプリがSNSなのです。
また、SNSには閲覧履歴に応じて興味関心が高い情報が優先的に表示される仕組みがあることを分かっているので、興味関心がある情報をどんどん閲覧していって、自分が望む情報を表示させやすくしようとする行動を、意識的に行うようになっています。
インターネットではSNSに限らず、ユーザの興味関心を分析し、それをもとにコンテンツや検索結果などを表示する技術が発展してきました。そのことで情報を提供する側が興味関心のある層を囲い込んでしまい、それ以外の情報を見えにくくする「フィルターバブル問題」があることが指摘されています。特にSNSはそのような機能が強力であるため、興味関心の輪(バブル)の外にある状態は、「フィルター」によって遮断されたような状態になります。
しかし裏を返せば、一度、興味関心の輪の中に入ってしまえば、強力かつ継続的に接点を持ち続けられる状態になるということです。
企業が自社SNSを運用するメリットの一つは、自社のアカウントをフォローしてもらうことにより、インターネットの「情報の大洪水」に埋もれることなく、フィルターに遮断されることを防ぎながら、自社ブランドや商品などの認知度拡大とファン層の獲得がはかれることなのです。
多くの企業は自社ホームページに掲載されたニュースや記事などといったコンテンツのサマリ(ダイジェスト版)とリンクを自社SNSに掲載しています。そうすることで心血を注いで作ったホームページに誘引しようとしているのです。もちろん、それ以外のコンテンツも多いのですが、ホームページだけでは情報を届けることが難しい層に向け、工夫を凝らしているのは確かです。
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