100年前の「東大医学部入試」は驚く程簡単だった 「本当にこれが解答でいいのか?」と心配になる
1行しかない、英文のみ、数式がない、工作系……。明治、大正、昭和初期の東京帝國大學の入試数学では、現代ではなかなか見ることのできない難問・奇問が多く出題されていました。
また、当時の問題のなかには、東大医学部の入試問題でありながら、中学生でも解ける問題も出題されていたのです。
東大卒で中・高生に数学のオンライン講義などを行っている株式会社スタグリットの林俊介氏が、新著『100年前の東大入試数学 ディープすぎる難問・奇問100』より、当時の出題トレンドなどを交えて、思わず二度見してしまうような問題を紹介します。
現代とは比較にならないほど平易な問題
現代の大学入試において、医学部は最難関学部のひとつです。そのため、他学部よりも難易度の高い入試問題が多い傾向にあり、それは東大(理科三類)においても同様です。
一方で、戦前の医学部入試のなかには、現代のそれとは比べものにならないほど平易な問題も存在しました。たとえば、次のようなものです。
(外部配信先では問題を示した画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)
これは、昭和9年(1934年)に東京帝國大學の医学部入試で実際に出題された問題ですが、中学生でも解くことができます。東大医学部の入試問題でこのレベルの出題があったというのは、現代からすると驚きですね。
ちなみに、(x, y, z)=(5,1,1),(2,1,2) のため、答えは27および9です。
また、少しレベルが上がりますが、昭和4年(1929年)の東大医学部では、次のような問題も出題されました。
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