「とりあえず有名企業」で職場を選ぶ重大なリスク ボタンの掛け違いで消えてしまう「心の火」
「投資、起業、動画配信で億万長者」「ただ働いているだけの人間は無能」etc.自信たっぷりに「稼ぐ能力」をアピールする煽り文句がネット上に溢れ、閉塞感に満ちた職場では「数字を出せ」とプレッシャーで押し潰される。そんな日本の時間当たりの労働生産性はOECD加盟38カ国中23位と、経済大国とは思えない水準にまで下がっています。
しかし、それは本当に私たち働き手の責任なのでしょうか? 本当に能力や頑張り不足が原因なのでしょうか? これまで400以上の企業・行政機関に携わったワークスタイル&組織開発専門家の沢渡あまねさんは、「生産性や働きがい、能力を発揮できるかは職場次第」と語ります。著書『仕事は職場が9割』より一部抜粋・再編集してご紹介します。
どんなスーパーカーも燃料がなければ走らない
「生産性を上げるには、こんな働き方をすればいい」
書店のビジネス書の棚を眺めると、そうしたテクニックを指南する書籍がずらりと並んでいます。しかし、テクニックはテクニックとして効果的ですが、「主体的に仕事を楽しむこと」「モチベーションを高めること」ができていなければ、身につけたテクニックの効果も限定的でしょう。
たとえば、どんなに高性能のスーパーカーをつくったとしても、エンジンを動かす燃料がなければ走りません。燃料=モチベーションがあってこそ、スキルやテクニックがより効果を発揮します。
生産性やパフォーマンスについて議論する際、「その人が前向きに仕事に取り組み、能力を発揮できる環境にいるか」を考慮するのは、とても重要です。
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