「とりあえず有名企業」で職場を選ぶ重大なリスク ボタンの掛け違いで消えてしまう「心の火」
私は有名企業、大企業の環境が悪いと言うつもりは毛頭ありません。
私自身、大企業で育った人間の一人ですし、大企業の方が職場環境も優れていて、働く選択肢も整っていることが多い。しかし、そもそも自分のやりたい仕事、働きたい環境とマッチしていない可能性があり、その場合は無理に大企業にこだわる必要もないことを、心に留めておいてほしいのです。
最初からボタンの掛け違いがあった職場で、自分の思うような仕事やキャリアを描けなくとも、それを自分の責任、無力感として落ち込む必要は決してありません。
掛け違いがあったのならば、自分を追い込むよりも「自分は仕事人として何がしたかったのか?」、そもそもの前提に立ち戻ることが先決です。そして、自分に合った環境に身を置き直せばいい。転職だけではなく、人間関係を再構築したり、部署を掛け持ちしたり、仕事のやり方を変えてみたりと、今いる職場で環境を変える方法はたくさんあります。
自分の行動や判断の基準を他者にあずけるのは危険
「そんな仕事、キャリアに繫がらないよ」「今よりもっと大変だよ」
あなたが環境を変えようと挑戦した時、こんなお節介なアドバイスを送ってくる人が周囲にいるかもしれません。しかし、その人々とあなたの仕事観・キャリア観は別のもの。評価は他者が下すとしても、自分の行動や判断の基準を他者にあずけるのは危険です。それが正解とは限らない上に、後悔しても誰も責任を取ってはくれません。
自分に合わない組織、部署、人間関係に押し潰され、心の火を消してはいけません。その我慢が報われる保証は何ひとつなく、むしろ、自分らしいキャリアや生産性の向上、ひいては「Well―being=よく生きる」ことから、自分を遠ざけていってしまいます。
昭和の時代に端を発する働き方や人事制度が制度疲弊を起こし始めた今、重要なのは、いかに自分にマッチした環境を選択し、仕事人として成長するか、です。
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