焼肉ライク、社長が炎上後にとった「最大の悪手」 原価めぐって本音ツイート、幕引きを図るも…
ここまで挙げた事例は、どれも「衝動的な発言」が、イメージに影響したものだ。意図的に起こした可能性もあるが、だとしたら思惑通りにはいかず、見込み違いだとしか言えない。おそらくいずれも、日頃から思っていたことが、ふとした機会に表に出てしまったのだろう。
その背景には、自身の経営理念や、提供している商品・サービスに対しての「並々ならぬ情熱」があると思われる。これだけ優れた商材なのに、受け入れられないのは、批判してくる相手が悪いのではないかーー。
そうした他責的な考え方が透けて見えると、すぐにネットユーザーは察知する。特にツイッターでは、そうした機微がバレやすいように思える。
「会社の顔」ゆえの慎重さ・真摯さが求められる
経営者は、従業員をまとめる立場であると同時に、対外的には「会社の顔」でもある。それは株主や取引先相手だけではなく、SNS上でもそうだ。広報部署が別にあったとしても、顧客接点のひとつを担っている意識が必要になってくる。
もちろん、ほどよいバランスを取れた論争ができるのであれば、イメージ戦略にも役立つだろう。批判にも真摯に向き合う姿勢を示せば、「昨日の敵は今日の友」。対応次第でアンチも、ごひいきになる可能性がある。
反対に「燃えても芸風」と開き直って、どんな批判を受けても、自分の信念を貫くのであれば、それはそれでアリだ。さすがに法に触れるようなことを言うのはマズいが、ある程度のリスクヘッジをしつつ、一本筋が通った「ブレない姿勢」を演出する。そのぶん強固なメンタルが必要になり、従業員からの理解も不可欠だが、知名度を高める術としては選択肢になりうる。
一般的に「社長」というと、ちょっと遠い立場の人々に思える。だからこそ、SNS上でフランクに交流できるとなれば、それまで興味がなかったネットユーザーを顧客として獲得できる。しかしSNSで炎上してしまい、本業のイメージダウンにつながってしまう危険性も併せ持っている。どこかのCMソングではないが、「焼肉焼いても家焼くな」の精神を保てるのならば、きっと優秀な営業ツールとして機能してくれるだろう。
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