トヨタ式「紙1枚」で問題解決!3つの大切な要素 考え抜いて変化に対応する人が求められる時代

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トヨタには「紙1枚」で伝える文化が根付いています(本書より引用)
「カイゼン」「見える化」「『なぜ』を5回繰り返す」「紙1枚」など、さまざまな企業文化で知られる世界一の自動車メーカー・トヨタ。なかでも最大にして最強のスキルが問題解決に向けて「考え抜く」ことだといいます。トヨタ出身で「紙1枚!」シリーズで知られるベストセラー著者の浅田すぐるさんによれば、新型コロナウイルスの感染拡大という、今までに経験したことのない状況では「考え抜いて変化に対応できる人」と「既存のテンプレート頼りの人」との差が歴然となったとも。そこで、浅田さんの最新刊『トヨタで学んだ「紙1枚!」で考え抜く技術』から、どうすれば「考え抜いて変化に対応する」ことができるのか、資料を作成するうえで大切な3つの要素も交えながらご紹介します。

「紙1枚」文化はテンプレさえあれば何とかなる?

トヨタの「紙1枚」文化は、「考え抜く力」を醸成するうえで、どのような機能を果たしているのでしょうか?

たとえば、手元に3枚の資料があったとしましょう。それを「紙1枚」にまとめ直してください、と上司から指示されたら、みなさんはやり切れるでしょうか?

方法としては……残念ながらインスタントな魔法の杖はありません。テンプレートやフォーマットがあれば、それだけで何とかなる人も中にはいますが、それはすでに「考え抜く力」に長けているビジネスパーソンだからできるのです。少なくとも、トヨタ在籍当時の私には難しく、ものすごく時間がかかりました。

結局、私や多くのトヨタパーソンがやっていたことは、次のような作業です。

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