変われなかったロスジェネ世代に感じる深い失望 なぜ各種ハラスメントは撲滅に至らないのか
家族やジェンダーの問題について切れ味鋭く発信を続けるエッセイストでタレントの小島慶子さん。相次ぐ企業経営者によるハラスメント問題への小島さんの見方とは?
相次ぐ40代、50代のハラスメント問題
自分たちの世代は、結局変われなかったのか。深い失望を覚える事件や騒動がここ数年で相次いでいる。
2020年には人気アパレルブランドを展開するストライプインターナショナルの創業者・石川康晴氏の社員へのセクハラが発覚。今年は吉野家HDの役員(当時)・伊東正明氏による「生娘シャブ漬け」発言、そして先日は、冷凍宅配弁当のナッシュ社の田中智也社長が従業員に放った暴言や、同社役員の業務チャットでの体型差別的な発言が報じられた。
現在50歳の私は、ハラスメントや差別発言は主に自分よりも上の世代に染み付いた習慣かと思っていた。だが最近は40代から50歳くらいの企業幹部が次々と問題を起こしている。上の世代の失敗に学ばず、負の遺産を引き継いでしまったのだろうか。
以前は不問に付されていた行動が現在はハラスメントとされ、法的にもあってはならないこととして企業に対処が求められるようになった。それでもなぜやるのか。見かけ上は新しくなっても、結局は日本の職場の風土が変わっていないことの表れであるようにも思う。
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