「夫の蓄えは心の余裕」成婚決めた41歳女性の後悔 「結婚したら生活費はいくらか」問題を考察する

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「私は大学を卒業してから、ずっと一人暮らしだったのであまり貯金もない。たつおさんはご両親から受け継いだとはいえ、しっかりとした蓄えがある。いざというときに貯金あると思うと、それが心の余裕に繋がりますよね」

1円たりとも無駄にしない

ところが、2人の結婚生活はわずか10カ月で破綻。「もう一度、婚活をし直します」と面談にやってきたときに、しずかは離婚理由についてこう語り出した。

「一緒に生活をしてみて、驚きの連続でした。とにかく1円たりともムダに使わない人だったんです。例えばスーパーに一緒に買い物に行って、納豆を買おうとする。種類がたくさんあったら、値段が安いもの2つをとって、裏をひっくり返してグラム数を見て、それでどっちが安いかを算出してカゴに入れるんです。食品を買うときは、とにかく一番安いものしか買わないんです」

また、2人で生活するようになって、初めて水道光熱費が引き落とされたとき、通帳を開いて見せられ、こう言ったそうだ。「水道も、ガスも、電気もこんなに高くなっているじゃないか」。

そこで、しずかは言った。「1人暮らしから2人で暮らすようになったのだから、高くなって当然でしょう」。

しかし、そこからたつおは、コンセントを抜いても大丈夫な電化製品はすべて抜いてから出社するようになった。待機電力を節約するためだった。

「ネットで調べたら、電気代が月に8000円だったら、そのうち400円が待機電源だって、出ていたよ」と勝ち誇ったように毎朝家電のコンセントを抜いていくたつおの姿に、しずかはゲンナリしたという。

さらに、たつおが先に帰宅しているときは、家の中が真っ暗。リビングに行くと常夜灯をつけて、テレビを見たり、パソコンで動画を見たりしていた。しずかが帰ってきて、やっとリビングに蛍光灯がつくのだが、玄関や廊下の電気は、たつおによって直ちに消されていった。

「結婚するときに、“貯金があるって心の余裕につながる”と思ったけれど、いくら銀行にお金があっても、使わなければないのと同じ。あと、毎日1円のお金も無駄にしないように生活をするのって、心が貧しくなるんですよ」

再婚を決意して婚活を再スタートさせたしずかだが、「次の結婚は金銭感覚の合う人を見つけたい」と言っている。

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カップルが真剣交際に入ったときに、一番揉めるのがお金の話だ。いいところだけを見せて付き合っているときには、お金の話はしにくいものだ。ただ、生活していくのにお金は必須なので、結婚を前提に付き合っているカップルは、お金についての話はしっかりしておいたほうがよい。

鎌田 れい 仲人・ライター

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かまた れい / Rei Kamata

雑誌や書籍のライター歴は30年。得意分野は、恋愛、婚活、芸能、ドキュメントなど。タレントの写真集や単行本の企画構成も。『週刊女性』では「人間ドキュメント」や婚活関連の記事を担当。「鎌田絵里」のペンネームで、恋愛少女小説(講談社X文庫)を書いていたことも。婚活パーティーで知り合った夫との結婚生活は19年。双子の女の子の母。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイトはコチラ

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