「外資企業では役立たず」な日本人エリートの盲点 「ヘッドハンター×大学教授」転職対談:後編
植田:そのとおりです。また、そもそも日本ではある程度の年齢になると新しいことに挑戦するのをためらう人が少なくないように感じますが、私個人としては、年齢によって自分自身に枠をはめることには賛成できません。
早期退職に応じるのは合理的な選択肢
植田:私自身も弁護士になったのは54歳です。意欲を持ってチャレンジすれば、いかようにも自分の人生を変えられますし、なりたいものにもなれると信じています。ですので、年齢がいくつであろうと新しいことの開拓や、夢の実現に向けた努力というのは続けるべきです。
「人生100年時代」という言葉は、すでに使い古されて新鮮味がなくなりつつありますが、80代くらいまで健康寿命が延びるのはほぼ確実です。仮に50歳で自らを変えることをやめてしまうと、その後の数十年がとてもつまらないものになってしまいます。
前回も述べましたが、ここ数年、製造業の大手各社で早期退職を募ると、数千人単位で応募してくると聞いています。
早期退職なので対象は40代以降だと思いますが、おそらく募集に手を挙げた人は、いずれキャリアチェンジをしなければいけないことを認識されているのだと思います。だとしたら、上乗せ退職金をもらったほうが得だと考えるのは非常に合理的な判断です。
昔と違って今の高齢者は年齢の割に元気な人が多いし、今後ますますそうなっていくでしょう。しかし、同じ会社にずっとい続けることはどんどん難しくなるので、次のキャリアに向けて準備を始めるのは、早いのに越したことはありません。
妹尾:確かに、早期退職をネガティブにとらえるのではなく、次のキャリアへ進むためのいいきっかけだととらえると、受け止め方が変わりそうですね。
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