日本人は行儀良いリーダーの弱点をわかってない 激変の時代を勝ち抜く「悪ガキ人材」9つの条件

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旧来の日本人だとヤンチャだと思えるような人が組織を成功に引っ張っていく時代になってきたのです(写真:PanKR/PIXTA)

ものごとを順序立てて考えることができ、段取りをつけて計画どおりに実行する力を持ち、つねに周囲への配慮を怠らず、冷静沈着で、部下から尊敬される人格者――。

これまで日本人が求めてきたリーダー像はこういった、ドラえもんに出てくる「出木杉くん」のようにオールマイティな人物だったのではないだろうか?

だが、『世界は悪ガキを求めている―新時代を勝ち抜く人の思考/行動/キャリア』(妹尾輝男著、東洋経済新報社)によれば、時代は大きく変わりつつあるようだ。いま求められているのは、次のようなタイプの人間だというのである。

<・脈絡なく、突拍子もない言動をする
・最終イメージが先行して、途中のことはあまり考えない
・やりたいことを理路整然と説明できない
・時と状況に応じて方針がコロコロ変わる
・周囲の人をびっくりさせるのが大好き
・落ち着きがない>
(20ページより)

世界が求めるリーダー像は変わってしまった

必要以上に振り回されそうだから、できれば近づきたくないタイプだといえるかもしれない。が、そういう経営者が結果を出すようになってきたというのである。

それどころか、いま多くの日本人が持っている(出木杉くん的な)リーダー像は、すでに賞味期限の切れた旧来型の感覚だとすら著者の妹尾氏は指摘する。しかもそれは日本だけの問題ではなく、世界的な傾向でもあるようだ。

だとすれば、世界が求めるリーダー像はなぜそれほど変わってしまったのだろうか? 妹尾氏によれば、それは時代の変化だ。現代社会がまったく先を見通せない「激変の時代」になったからだというのである。

<目の前にある食物をとって食べるだけの狩猟採集生活から、食物を自分たちの知恵と力でコントロールすることに成功した「農業革命」。小規模手工業を近代的大規模工業へと進化させた「産業革命」。情報ネットワークの創造による「情報革命」。
いま起きているのは、これら3大革命に続く、未知の「第4の革命」だ。
これまで200〜300年かけて変化してきたことが、数年、場合によっては数カ月で様変わりしてしまう。それが「いま」なのだ。>(23〜24ページより)
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