「今、志望校を下げるか悩む」受験生に伝えたい警句 この時期の不安を乗り切れるかで合否が決まる

✎ 1〜 ✎ 32 ✎ 33 ✎ 34 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

いかがでしょうか。受験生にとってはこの時期が一番つらく苦しく「いっそのこと志望校のレベルを下げようかな」と思ってしまいがちなのです。

「東大はやっぱり今のままでは絶対に無理だから、別の国公立大学にしよう」「早慶はこのまま勉強しても無理だから、MARCHにしよう」と、偏差値が届かないからという理由だけで、もう1段階偏差値の低い大学に志望校を変える人が多いのがこの時期なのです。

今の時期に志望校を変えるのは「もったいない」

もちろん、こういった選択が正しい場合もあります。ですが、ほとんどの場合、「もし最後までやり切ったら合格できるかもしれないのに、『やり切る』ということをしないで、逃げる」という選択をした結果として、1段階偏差値の低い大学に志望校を変えてしまう「もったいない受験生」が多いわけです。

そしてこの傾向は、近年増えてきているように思います。長年予備校で教えている先生に聞くと、「最近の学生はメンタルが弱くて、すぐに志望校を下げたがる。浪人はしたくないからと言って志望校を下げて、いける大学にいこうとする傾向がある」と言っていました。

この最近の学生の考え方も、僕はよくわかります。僕は2浪して、東大受験を3年以上やった人間です。その中で、何度も何度も「東大受験なんてやめたほうがいいんじゃないか」「自分は合格できないんじゃないか、1段階偏差値の低い大学にいくべきなんじゃないか」と考えました。

それでも僕が諦めなかった理由は「いける大学じゃなくて、いきたい大学にいきたかったから」です。

僕らが何かを選択するとき、「できる」範囲と「やりたい」範囲の2つがあります。「ここまでならいける」「今の自分の偏差値は55だから、偏差値55のこの大学にはいけるだろう」という「できる」の範囲と、「ここから先にいくには頑張らないと難しい」「今の自分の偏差値は55だから、偏差値65のこの大学には頑張らないとできないだろう」という「やりたい」の範囲の2つがあります。

次ページ筆者自身はどうだったのか?
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事