「今、志望校を下げるか悩む」受験生に伝えたい警句 この時期の不安を乗り切れるかで合否が決まる

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で、僕は振り返ってみたときに、自分の人生において受験以外のすべてのことが「できる範囲」の選択でした。サッカーをやっても、別に「どこかの大会で優勝したい!」と思って練習していなかったし、ゲームなどで遊んでも「あのプレイヤーに試合で勝ちたい!」と思ってゲームしていませんでした。

でもその連続だと、人間は成長できないと思ったのです。このままずっと同じ範囲でしか行動を選択できなくて、ずっと今のまま、変わらないままで生きなければならなくなると思ったのです。

もしかしたら失敗するかもしれなくても、「やりたい」という範囲に飛び込んでみれば、ちょっとは変わるかもしれない。範囲が広がって、成長できるかもしれない。そう思ったのです。

要するに、僕は変わりたかったのです。東大に合格できるかどうかはただの結果論でしかなくて、本当にやりたかったのは「自分を変えること」だったのです。

いける大学ではなくいきたい大学を目指そう

もし僕がただ、「いい大学にいきたい」というだけだったのなら、おそらく途中で諦めていたと思います。でも僕は、「自分を変えたい」というのが本質で、落ちるかもしれないけれど、それでも挑戦したいと思ったのです。

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だから僕は、多くの受験生に「いける大学じゃなくて、いきたい大学を目指そう」と言います。もちろん落ちるかもしれないけれど、それでもいける大学を目指しても、あまり自分のことを成長させることはできない。

逆に、いきたい大学を目指したら、受かっても落ちても、きっと涙が出るくらい嬉しかったり悔しかったりする。それだけ感情が動かされる出来事は、自分の人生にとって必ずプラスになる。だから「やりたい」に飛び込んで、全力で頑張って、泣いたり笑ったりしよう、と。

この話からみなさんが何を得るかはわかりませんが、しかしどんな人でも、つらいときにこそ、「挑戦」というものの価値を忘れないでもらいたいと思います。「できないかもしれないけれど、やる」という選択を取るのは、とても大変なものです。とくにつらくなってきて、失敗が怖くなってくると、誰でも「できる」ほうに流れていきたくなるものです。

それでも、「やりたい」を挑戦し続けられる人は、きっとうまくいってもうまくいかなくても、得られる何かがあると思います。ぜひみなさん、頑張ってみてください!

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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