子どもが勉強に向かう「10秒アクション」の威力 「まず動く」ことでやる気は後からついてくる
脳を刺激すれば行動のスイッチを入れられる
学校や塾の宿題、テスト勉強、習い事の練習など、やらなければいけないけれどなかなかやる気が出ない、ということは誰しもよくあることです。
そんな子どもに、ただ「早くやりなさい!」「勉強しなさい!」と怒っても効果はありません。子どもの「やる気」を引き出すには、親のかかわり方を変えることが重要です。
まず知ってほしいのは、すぐ動けないのはやる気や意志、根性の問題ではないということ。人間の脳の仕組みがそうなっているからなのです。人間の脳は生命維持のため、命に別状がないかぎり、できるだけ変化を避けて現状維持をしようとする防衛本能が働いています。だから、いっきに完璧に物事をやり遂げようとしたり、今までの生活習慣や行動を急に変えようとしても、ほとんどの場合、長続きせず、三日坊主やリバウンドを起こすことになるのです。
そうなると、なおさら「すぐやる人」になるのは難しいのではないか? と不安になるかもしれませんが、安心してください。私たちの脳には「側坐核」と呼ばれる場所が存在します。この側坐核が刺激されると、意欲を高めたり、楽しいと感じる「ドーパミン」というホルモンが分泌されます。このドーパミンが行動力の源になるのです。つまり、このスイッチを入れさえすれば、誰でもすぐに動くことができるようになります。
しかし、側坐核というスイッチは、自動的にオンにはなりません。「よし、やるぞ!」と気合いを入れるだけではスイッチを入れることはできないのです。
また、周りから応援されたり叱咤されてもダメ。私たち自身が“なんらかの行動を起こす”ことで刺激を受けて、はじめてスイッチがオンになるのです。
ですが、先述の通り、脳は大きな変化を受け入れずに元に戻そうとします。そのため、小さなアクションから始めるのがポイント。そうすることで、面倒くさがりで、変化を嫌う脳でも対応できるのです。
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