適した治療は患者によって違う
がんの治療には、外科手術、抗がん剤による薬物療法、放射線療法の三大療法があり、これらを組み合わせて治療を行う集学的治療もあります。どの治療法を選択するか、あるいはどの組み合わせで治療するかは、がんの種類、進行度といった、患者さん一人ひとりの病状によって変わってきます。
医師はその時点で最も適切と考えられる治療法を患者さんに提案するわけですが、ほかにもいくつかある選択肢の中から選ぶのですから、患者さんとしては「別の選択もあり得るのでは? ほかの医師の意見も聞いてみたい」と考えるのは無理もないことだと思います。
そこで、セカンドオピニオンです。セカンドオピニオンとは、言葉通り、現在診てもらっている医師とは別の医師に、第二の意見を求めることです。ほかの医師にも意見を聞きたいなどと言い出したら、主治医の機嫌を損ねることになるのではないか、と心配する患者さんもいるかもしれませんが、セカンドオピニオンは患者さんの権利として認められていますから、躊躇することなく活用すればよいと思います。
ほとんどの医師が、患者さんがセカンドオピニオンを受けたいと申し出ることを想定していると思います。他の医師への紹介状もすぐ書いてくれるでしょう。
といっても、セカンドオピニオンは必ず受けたほうがよいというわけではありません。現在診てもらっている医師と信頼関係ができていて、治療法にも納得しているならば、わざわざ受ける必要はありません。
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