ところが、日本人の悪いクセでしょうか、「標準」というとイマイチで、もっと上のランクがあると感じてしまうのか、「標準」よりも「特別」とか「最新」と謳われた治療法を選びたがります。「特別な治療法」とか「最新の治療法」と形容されても、それが最も優れた治療法であることを意味しているわけではありません。
標準治療ではない「最新の治療法」が本当にベストなのか、それを確かめるために経験のある医師の意見を聞くことは重要だと思います。そのために、セカンドオピニオンを受けるという選択肢もあるでしょう。
ただし、セカンドオピニオンで説明されたのと同じ治療法を現在通院している病院でしてくれというのは難しいことがありますから、セカンドオピニオンを受け入れる場合は転院が必要になります。通院可能な範囲にある、治療実績が多い病院でセカンドオピニオンを受けてください。
セカンドオピニオンはどこで?
どうせセカンドオピニオンを受けるなら、日本一の病院や医師に受けることをお勧めします。ハイボリュームセンターに勤務する経験豊富な医師から得られる意見は、あなたの今後の治療に必ずプラスになるはずです。
ただし、素晴らしい治療成績に感動して転院したいと思っても、週に1回程度の通院も難しいような遠方の病院への転院は現実的ではありません。あとで落胆しないように、通院が可能な範囲で、セカンドオピニオンを受ける医療機関を探してください。
どこに受けに行ったらいいのかわからないという場合は、先に触れたようにウエブサイト「がん情報サービス」→「がん診療連携拠点病院などを探す」にアクセスし、がん診療連携拠点病院などのがん相談支援センターに相談するのもよいでしょう。
セカンドオピニオンを受けたい病院が決まったら、申し込みです。その病院の窓口に連絡して、日時の予約、必要な書類などの確認をしてください。近年では、セカンドオピニオン外来を設ける病院が増えてきました。
セカンドオピニオンを受けるためには、現在の担当医に紹介状、血液検査などの記録、CTなどの画像データやフィルムを準備してもらうことが必要です。
有名な医師の場合、セカンドオピニオンの希望も多く、予約がかなり先になることがあります。病状を踏まえて、そこまでしてセカンドオピニオンを受ける意味があるのか、治療開始時期を遅らせても問題はないのか、などを主治医に確認してからセカンドオピニオンの手配をしてください。
セカンドオピニオンは公的保険が利かない自由診療ですから、病院によって費用が異なります。
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