ついにブーム終焉?東京マラソンの「功罪」

様変わりした日本のRUNを考える

これでは、あまりに寂しい

先日、『マラソン哲学 日本のレジェンド12人の提言』(講談社)という本が発売された。宗茂、宗猛、瀬古利彦、山下佐知子、有森裕子、中山竹通、森下広一、藤田敦史、高橋尚子、高岡寿成、小出義雄、藤田信之というマラソン黄金時代を支えた名選手・名指導者たちのインタビュー集だ。

マラソン界の巨人たちは、現役時代を振り返りながら、2020年東京五輪のニッポン勢にも言及している。中でも筆者が最も印象に残ったのが、2度のオリンピック出場でともに4位入賞を果たした中山竹通の言葉だ。

強烈な個性と衝撃的な走りを見せたかつてのエースは、「世界が2時間6分台、5分台にとどまっているうちなら『出るか、2時間7分台』という見出しでもいいけど、2時間3分を切った時代に『出るか、2時間7分台』ではあまりにも寂しい」と語っている。

今井はよく走ったと思う。学生時代から何度も取材している選手でもあり、個人的にもすごくうれしかった。だけど、あえて書きたい。世界レベルでみたら、まだまだだ。

優勝したエンデショー・ネゲセ(エチオピア)は35kmから40kmの5kmを14分36秒で突っ走ったが、今井は15分41秒もかかっている。ラスト7.195kmで1分28秒という大差。これが日本人ランナーの現実だ。

2020年東京五輪で日本がひとつになるためにも、強い男子マラソンの復活は欠かせない。東京マラソンで“本物のヒーロー”が誕生したときに、再び、ランニングブームが到来するのではと感じている。

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