NASA宇宙飛行士の3人に2人がしていた習い事 日本の学校教育の弱点を補完する課題解決型学習

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キメるときはキメるということなのですが、このあたりはいかにも軍隊的にも見えます。現在の世相においては、ここに違和感を覚える保護者はいるかもしれません。この規律正しさが苦手という子どももいるかもしれません。

ボーイスカウトには「ちかい」と「おきて」という概念もあります。「ちかい」は自分自身に対して誓うもの、「おきて」は毎日の生活のモノサシとして自分を律するものです。制服の存在に加え、ちかいとおきてがあることが、帰属意識や共同体意識を育みます。スカウトとしてのふるまいを他者から期待され、自らも誇るようになります。

これはいわゆる「名門校」といわれる学校に通うのと似ている効果があると私は思います。人生のさまざまな局面で「スカウトとしてどうあるべきか」を考えるようになるのです。それが行動規範になって人生を支えてくれます。その誇りが強すぎると鼻につくこともあるのですが。

社会の一員としての成熟を追求する

この日のメインの活動は、ロープとレジャーシート2枚を使って、班ごとに自分たちのデン(巣穴)をつくること。公園の木立にロープを結びつけ、レジャーシートをかぶせて簡易なテントをつくります。どんな形でもOK。木と木の間隔や木の太さ、そしてロープの長さ、レジャーシートの大きさなどを勘案して、みんなで方針を決め、手分けして作業します。1時間くらいでそれぞれの班のデンができました。

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そのあとは森の中での歌合戦。デンの中で組ごとに話し合って選んだボーイスカウトソングを合唱します。みんなで歌を歌う行為は、おそらく言葉や理屈を超えた共同身体性を涵養する意味があるのでしょう。

最後は再びビシッと整列して閉会式。解散後、サッカーのユニフォームに着替え、練習に向かう親子もいました。

ちなみに、モンテッソーリ教育の創始者マリア・モンテッソーリは、ボーイスカウトを高く評価していました。ボーイスカウトをひとつの教育法ととらえる場合、「スカウト教育」と呼ぶこともあります。

おおたとしまさ 教育ジャーナリスト

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Toshimasa Ota

「子どもが“パパ〜!”っていつでも抱きついてくれる期間なんてほんの数年。今、子どもと一緒にいられなかったら一生後悔する」と株式会社リクルートを脱サラ。育児・教育をテーマに執筆・講演活動を行う。著書は『名門校とは何か?』『ルポ 塾歴社会』など80冊以上。著書一覧はこちら

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