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筋ジストロフィー患者の梶山紘平さん(左から3番目)の視線入力による操作でドローンを飛ばすプロジェクトの様子(写真:テクノツール提供)
インクルーシブ(inclusive)とは、「全部ひっくるめる」という意。性別や年齢、障害の有無などが異なる、さまざまな人がありのままで参画できる新たな街づくりや、商品・サービスの開発が注目されています。
そんな「インクルーシブな社会」とはどんな社会でしょうか。医療ジャーナリストで介護福祉士の福原麻希さんが、さまざまな取り組みを行っている人や組織、企業を取材し、その糸口を探っていきます【連載第7回】。
視線入力でドローンを飛ばす
今年5月、湘南ヘルスイノベーションパーク(湘南アイパーク・神奈川県藤沢市)で、筋ジストロフィー患者の梶山紘平さん(37)による「視線入力でドローンを飛ばす」テストフライトが、メディアとドローン関係者に公開された。
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共催のテクノツール(代表取締役・島田真太郎)は身体障害のある人がパソコンやスマートフォンなどへ入力操作するときの支援機器を企画・開発・販売する会社。もう1つのシアン(代表取締役CEO・岩井隆浩)は障害者や高齢者向けのドローンによるバーチャルツアーを開発・提供する会社で、両社と梶山さん、関係者がプロジェクトに取り組む。
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視線入力で操作する梶山さん(右)(写真:テクノツール提供)
プロジェクトは2024年を目標に、視線入力によるドローンを用いることによって、障害のある人が地方や離島などでニーズがある物資運搬やインフラ点検などを遠隔操作できるよう、法制度改正の提案も含めて進める。テストフライトでは、初めて視線入力だけでドローンを係留飛行させ、回旋などの動きも試した。
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