1999年に逝った男が綴ったサイトが今も残る意味 20年以上無管理「池田貴族心霊研究所」の役割

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『霊刻』の販売後もスタッフによってフォーラムや掲示板の管理が続けられた。解放された「所長室」には死没までのプロフィールとともに、追悼の言葉が送れるフォームも作られた。半年以上経っても読者からの書き込みの勢いが衰えなかったことは、Internet Archiveに残るフォーラムの膨大な書き込み数からも知れる。

池田さんの死から2年で手放すことに

しかし、業務として何年も個人のサイト、あるいは発売から時間が経ったゲームのサイトを維持していくのはどうしても難しい面がある。サイトを引き継いで2年と数カ月が過ぎた頃、トップページは白一色の「お知らせ」に変更された。

<2001年12月26日午前0時をもちまして、当サイトの運営は終了致しました。
『池田貴族心霊研究所』は、故池田貴族氏が心霊に悩む人たちの悩みに答えたい、という気持ちで立ち上げたサイトです。
所長である池田氏が亡くなられた後は、株式会社メディアファクトリーが運営して参りましたが、池田氏の三周忌を迎えるにあたって、サイトの運営を終了することにいたしました。
サイト運営の終了にあたり、『池田貴族心霊研究所』は、
http://www5d.biglobe.ne.jp/~kizoku/
に一部移管されました。池田氏の生前の活動や心霊データベース、体験談などの閲覧をすることができます。
大変多くの方に訪れていただき、親しまれてきました当サイトではありますが、何卒、ご了承ください。
これまでどうもありがとうございました。>
(2002年1月頃の2代目・池田貴族心霊研究所/Internet Archiveより)
「池田貴族心霊研究所からのお知らせ」(Internet Archiveより)

この「お知らせ」が1年近く表示されたあと、kizoku.comはドメインごと姿を消している。そして、引用のURLにバトンタッチされて現在に至る。

つまり、現存する「池田貴族心霊研究所」は、このときに作られたミラーサイトなのだ。元の体裁を維持しつつ、掲示板やメールフォーム、『霊刻』の販促ページなどは省き、心霊や除霊に関する用語集や心霊写真、心霊体験談などはそのままコピーしていることが確認できた。貴族さんのプロフィールやお墓の情報も当時のままだ。

次ページミラーサイトを残したスタッフの足取りは追えず
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