学歴より重要「独学力が高い人、低い人」決定的差 この先、生き残れるかの「大きな分かれ目」です

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最後は、「『先生や師匠』がいなくても学べるか」ということです。

【7】「先生や師匠」がいなくても学べるか

「日本人って先生病なんですよね」と言われるほど、多くの日本人は、学ぶときは、お師匠さんについたり、修業したりしないといけないと思っています。

しかし、いまはインターネットもあるし、何だって自分で学ぼうと思えば、お師匠さんがいなくても、修業をしなくても学ぶことはできます

「独学力の高い人」は、他人に頼ることなく、自分で学び方を探し、成功へとつなげていくことができます。

変化の激しい時代は「自律的なキャリア形成」が必須

キャリアラボでの研究成果をもとに、2000年に『キャリアショック』(東洋経済新報社)を出版しました。

「キャリアショック」とは、私が提唱した概念で、自分がそれまで積み上げてきたキャリア、自分の思い描いてきたキャリアの将来像が、予期しない環境や状況の変化により短期間のうちに崩壊してしまうことをいいます。

しかし、変化の激しい時代に生きるビジネスパーソンにとって、「キャリアショック」の危機的状況に陥るリスクがいまや完全に現実のものとなり、「自律的にキャリア形成していく必要性」がますます高まっています

今一度、「独学」の学びのスタイルを見直して、変化の激しい時代にも対応できる「プロフェッショナルな人材」になってほしいと、長年、キャリア論を研究をしてきた筆者として、強く願っています。

高橋 俊介 慶應義塾大学 SFC研究所上席所員、キャリア論の第一人者

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たかはし しゅんすけ / Shunsuke Takahashi

1954年東京都生まれ。東京大学工学部航空工学科を卒業後、日本国有鉄道に入社。プリンストン大学工学部修士課程を修了し、マッキンゼー・アンド・カンパニ-東京事務所に入社。1993年に世界有数の人事組織コンサルティング会社である米国ワイアットカンパニーの日本法人ワイアット株式会社(現ウイリス・タワーズワトソン)の代表取締役社長に就任。社長退任後は、個人事務所ピープルファクターコンサルティングを通じ、コンサルティング活動や講演活動、人材育成支援等を行う。2022年4月より慶應義塾大学 SFC研究所上席所員。キャリア形成、人材マネジメント、リーダーシップ、働き方改革などに確かな知見を有し、本質を見抜く目に定評がある。

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