1つめは、「『過去や知識の伝承』に偏っているか」ということです。
「ヨコの学び合い」が「学びの主体性」を引き出す
日本企業の人材育成は、社内で年長者が自分の積み重ねた経験と知識を伝えるだけの「タテ型OJT」が中心でした。教えられる側は、教える側の過去の経験や知識の伝承に従います。
しかし、過去の経験や知識に縛られてばかりの「タテ型OJT」では、思考や行動が固定化してしまい、環境が大きく変わっていった場合、新しい環境についていけなくなる可能性が大きくなります。
「過去や知識の伝承」に偏ったままでは、「独学力が高い人」と、どんどん差がついてしまうのです。
独学力の高い人は、「タテ型の伝承」に偏ることなく、主体的に学ぶ個々人が形成する「ヨコの学び合いの場」などに参加し、刺激し合い、「気づき」を得ていきます。それも、社内だけでなく、同じような専門性を追求する人同士が「会社の枠」を超えて学び合うのです。
「ヨコの学び合いの場」が有効なのは、互いに刺激し合い、気づきを得ていくことで、個々人の「学びの主体性」が引き出されるからです。独学力が高い人は、会社の枠を超えた、ヨコの学び合いを大切にしています。
日本において、主体的な学びを妨げる1つの要因として、学びに「楽しさ」や「面白さ」を感じる人が少ないことがあります。
その背景にあるのは、学生時代の「丸暗記の受験勉強」の体験でしょう。歴史などについても、登場する人物の名前と年号の「丸暗記」の記憶しかありません。さらに、丸暗記は「孤独な作業」です。
いつまでも「丸暗記の受験勉強」の延長のままでは、刺激し合う「ヨコの学び合いの場」もないため、独学力には差がつくいっぽうです。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら