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いきなりステーキと焼肉ライク「明暗」分ける拠所 創業者が社長辞任、進行する肉業界の栄枯盛衰

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  • 谷頭 和希 都市ジャーナリスト・チェーンストア研究家
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しかし、2020年12月に「肉マイレージシステム」は突然改定(のちに再改定)されることになる。それまでの累積グラム数でランクが変わる方式から、半年間の来店回数に応じたランク付けシステムに変更があったのだ。この影響は大きかったという。

反対の声が強かったのが累積グラム数制度がなくなることで「チャレンジ感がなくなる」という不満でした。要するに自分のいきなりステーキ愛を示す累積グラム数という目標がなくなることで、リピーター層のモチベーションが大きく下がってしまったのです。(当サイト8月15日配信記事「いきなり!ステーキはなぜここまで凋落したのか 大勝から大敗へ、創業者の一瀬邦夫氏が社長辞任」)

ここで述べられる「チャレンジ感」がなくなる、とリピーターが不満に思ったのは、まさにそのシステムが有していた「レベル上げ感」が無くなるということであり、おひとりさまを楽しませていたシステムが無くなったということだ。

つまり、いきなりステーキはおひとりさまを楽しませる要素を失ってしまったのである。鈴木氏はこのポイント制度の改変が、いきなりステーキの命運を決定したと述べているが、それはおひとりさまという要素と密接に結びついていると考えられる。

焼肉ライクの徹底した「おひとりさま」路線

この点において対照的なのが、焼肉ライクである。焼肉ライクは、徹底しておひとりさま向けであることを押し出し続けている。ホームページを見れば、その一番のウリが「1人1台の無煙ロースター」であり、一蘭の「味集中カウンター」と同じような方向性を持っていることが伺えるだろう。

1人1台の無煙ロースターが、新たな食空間を創造している(写真:編集部撮影)

また、1人飲みを対象にした廉価なアルコール飲み放題コース、通称「ワンベロ」もまた、焼肉ライクが持つおひとりさまへのこだわりが見える。このシステムは人気を博し、2021年10月には多くの店舗で「ワンベロ」が実施されるようになった。

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【トレーニー客まで奪いに来ている】

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