お盆に話し合いたい「遠方のお墓」引っ越しの現実 松本明子さんがプロに聞く「墓じまい」と「改葬」
明石:それがいいと思います。それで、ちょっと難しい、と言われたら、そのとき初めてお墓の引っ越しを本格的に考えればいいのです。いずれにしろ、お墓の引っ越しを考えるなら、必ず事前に親戚に話をして了承を得ておくことです。
松本:それはどの程度の範囲の親戚まで考えればいいですか。
明石:基本的にお墓参りに来てくださる方ですね。普段親戚付き合いはないけれど、法事などで顔を合わせる人にも話だけは通したほうがいいと思います。
お墓の引っ越しで大事なこと
松本:話の仕方としては、たとえばこんな感じでどうですか。
「私もだんだん年をとってきてお墓参りに行くのも大変だし、高松に縁もゆかりもない息子に継がせるのも申し訳ないので、そろそろお墓を東京へ移そうかとも思っているのだけど、もし〇〇さんが継いでくださるなら、頑張ってお墓参りに行くので、できればお願いしたいんですけど、どうですか?」
明石:そういった形でいいと思います。それでもし話すべき親戚が五人いるなら、みなさんに「どうですか?」「どうですか?」と聞いて、みんなが「いや、うちは無理」「うちも無理」と言うのであれば、「それでは、仕方がないので、墓じまいをさせてもらいます」と言えばいいのではないでしょうか。
大事なことは、親戚の人たちがお墓を継げないので仕方なくお墓の引っ越しをするのだ、というストーリーを作っておくことです。そうでないと、「久しぶりにお墓参りに行ったら、お墓がなくなっていてびっくりした。なぜ勝手に墓じまいをしたんだ!」と、あとで文句を言われてしまう恐れがあります。
松本:「俺は知らない、私は聞いてない!」というケースですね(苦笑)。
明石:そうです。ちゃんと話を通していないと、そういう人が出てきて面倒な事態になりかねないのです。改葬を考えているなら絶対に外せない大事なポイントです。
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