ユーザーとプロに聞く、「テスラ」に向く人の特徴 他の電気自動車との違い、中古買い取りの実態
「やはり自宅の近くやよく使うルート上にテスラの充電器があるかどうかは、利便性の大きな要因になるようです。また、テスラ独自のPC的なメンテナンスやケアに親和性があるかどうかも、ストレスなく乗り続けるには重要だと思います。
ただ、テスラを手放したあとの乗り換えは、別のBEVへ、ではなく、ガソリン車やハイブリッド車への乗り替えが約半数と、もう半数は同じテスラでのグレードアップなんです」。
なるほど、「電気に乗ったけど、やっぱり自分はエンジン車のほうが……」というのはわかる。
しかし、テスラからテスラへグレードアップ? それはどういうことなのか。
「例えばモデル3からモデルXへと車種を変える場合もありますが、同じモデル3だとしてもバッテリー容量をさらに大容量なタイプに乗り換えるとか、そういう方もたくさんいらっしゃいます」。
新しい時代が始まったことを実感させてくれる“乗り物”
モデル3の場合、モーターとバッテリー容量の違いで、現時点で加速力に優れた「パフォーマンス」モデルと、航続距離を重視した「ロングレンジ」モデル、後輪だけ駆動させる「RWD」モデルと3タイプある。
同じ車種でも、性能が異なるモデルから選ぶのは、まるでiPhone13の容量を128GBか256GBか512GBの中から選ぶような感覚だ。
そういえば約3年間乗っている礒村さんは、不具合といえば動作が少しおかしかったときが1回だけあったという。
「その時はオペレーターに電話して症状を説明したら、遠隔操作でソフトウェアをチェックしてくれて、それで直りました」。まるでパソコンのソフトウェアの不具合を修正するようなサービスだ。
もはや車ではなく、最新家電やPCなどのデジタルデバイスに近いテスラ。ハードウェアはそのままに、ソフトウェアのアップデートができるからこそ、今後のリセールバリューも、高い水準を維持するかもしれない。
これから車に乗る方はもちろん、若いときからの車好きを自負する人にとっても、テスラは新しい時代が始まったことを実感させてくれる“乗り物”だろう。
礒村さんや清水さんが語ってくれたメリットが自分に当てはまりそうなら、いち早く新時代へと足を踏み入れてみては?
(文/籠島康弘 写真/沼尾翔平)
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