本書で何度も語られるアンチとの戦いについては、心を動かされるものがあります。
最初は投資家から、「あなたのような見た目の人から化粧品を買う女性がいるとは思えない」とたたかれ、人前に出て有名になると見ず知らずの人からもネットで激しく攻撃されるなど、大抵の人は心が折れてしまうところではないでしょうか。
ジェイミーさんも、そうした攻撃に傷つきながら、「正しい人にマイクを渡そう」「誰のマイクのボリュームを上げるかは、自分次第だ」と学び、私たちに対策を教えてくれています。ここには学びがありました。
ジェンダー平等は、この1~2年でようやく伝わりやすくなってきたばかりです。それまでは、「フェミニストなんですか?」と言われたり、「強い女性がまた何か自己主張してるわ」と思われたり。私自身もそんな空気を察して「ただ権利を主張してると思われてもな……」という遠慮がありました。
そんな状況が変化したきっかけは、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗元会長の失言からですね。海外メディアにたたかれたことが大きかったと思いますが、日本国内でも、ジェンダーに対する一般的な意識が変わってきたように感じます。
もちろん、今もアンチはいます。本書では、アンチは「混乱したサポーターにすぎない」と表現されていますね。まさにそう思います。
起業とは、世の中の少数派に入るということ
最近は、弊社が女性限定のコミュニティーを運営していることについて、「男性を排除していて、ジェンダー平等じゃない!」とたたかれました(苦笑)。
弊社では、「ドローンジョプラス」という女性限定のドローンを扱うコミュニティーを運営しています。なぜ女性限定かというと、そもそもドローン業界は、ヘリコプターやラジコンなどから入った男性が多く、9割以上が男性。明らかに女性が少ないからです。
男性ばかりですから、最初は「女がワチャワチャするな」「ドローンなんか無理だ」と言われたものですが、ようやく、存在感を示せるようになってきました。
そうした経緯や考えをブログに書いたところ、アンチの方から「そういう考えだったんですね。もっと話してみたいです」とお返事をいただいたこともあります。理解し合うことは大事ですね。
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