東大生の親が実践「子を勉強好きにする」簡単行動 「勉強と遊びを同じ感覚」にする方法がある

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面白いことに受験勉強一辺倒だと不合格になりやすい、なんて話もあります。これは名門進学校の先生に聞いたのですが、「高校3年生のときに『あること』をしている学生は東大に合格する」とのこと。

それは、「受験で使わない科目の勉強を勝手にしている」ということです。理系で歴史を使わない学生が日本史の教科書を読んでいるとか、文系で生物を使わない学生が生物の参考書を読んでいるとか、そういうことをしている学生が東大に受かりやすいのだそうです。

「この知識は受験に不要」という壁を作らない

また、こんな話もあります。とある学校では受験特化のカリキュラムにして、化学が必要ない生徒にはいっさい化学の授業を受けさせないといったことをすると、合格率が逆に下がってしまったといいます。

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「この知識は必要ないから勉強しない」とか、そういうふうに壁を作って勉強しているとうまくいきません。

勉強も遊びも等しく「わからないことがわかるようになるのが楽しい」というメンタリティーのほうが、合格しやすいのです。

最近は、受験特化のカリキュラムのほうが合格しやすいと考えられる親御さんや、子どもが勉強以外のことを覚えていると「そんな無駄なこと覚えても意味ないでしょ」と言う親御さんも多い印象を受けます。

しかしそうではなく、勉強も遊びも等しくほめてあげて、その垣根がないほうが、将来のびのびと勉強できる場合が多いのではないでしょうか。

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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