アクション2:国債の買い入れは、先物市場でも行えるようにする。株式ETF(上場投資信託)についても日経平均株価、TOPIX(東証株価指数)先物も買えるようにする。やはり今回の決定会合で決定するか、もしくは、検討されたことを議事要旨に書き込む。
解説:① 投機トレーダーは先物を多用するからだ。なぜかといえば、小額で大きく動かせるからである。そこへ、規模で圧倒的に大きい日銀が参入してくれば、先物市場も日銀に支配され、トレーダーたちの勝ち目はない。
② 「日銀が先物市場に入ってくる可能性」だけで、十分投機トレーダーを撤退させることができる。彼らは、リスク小さく楽に儲ける、勝ち戦にしか参入しない小心者である。勝ち目がなければすぐに逃げる。
③ 国債(株式も)の現物保有量を減らすことができる。少ない保有量で同じ金融緩和効果を持つので、先物利用はもともと望ましい。
アクション3:指し値オペと量による買い入れを併用し、かつ、10年もの利回り0.1%で指し値オペを行う。
目的:日銀側のアクションを読ませないように、多様な手段を持つ。かつ、利回りは絶対に低下しない、という投機トレーダーの予想を大きく外し、彼らにいったんポジション解消で撤退させる。
解説:① そもそも0.25%は変動幅の上限にすぎず、目標値でない。目標値は0%程度である。だから、0.1%指し値は極めて妥当、普通、むしろ本来の政策により整合的である。
② ただし、いったん彼らを退却させたら直ちに次のアクションに移る。
指し値オペ出口戦略の「次」は?
目的:投機家との戦いの場を、最後まで徹底的に戦い抜ける土俵に移す
アクション1:イールドカーブコントロールの目標を10年物から5年物に短期化する。
解説:① イールドカーブコントロールの修正は、効くとしても1度だけである。何度も小刻みに修正することは、日銀が投機トレーダーに負けたことを意味する。したがって、修正後はとことん戦える土俵にする必要がある。
② 5年物か2年物か、など期間については、状況次第である。重要なのは、修正は最大1回まで。それ以上は負けだ。
③ したがって、5年でも2年でも勝ちきれないのであれば、イールドカーブコントロールを修正せずに、即座に(今回の決定会合でもよい)終了してしまう手もある(その際はアクション2となる)。
④ その場合は、傷が深くなる前に、さっさと戦いをやめることである。小を捨てて、本丸を守るということである。
⑤ 本丸とは、日銀の金融政策への信頼の維持である。修正を繰り返し、ずるずると後退すれば、信頼を失うだけである。
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