「コミュニケーションエリート」になるには? 米国のトーストマスターズで学ぶこと

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「トーストマスター」とは、そもそも乾杯の音頭をとる人という意味だが、1924年、若者のスピーチ教育の場としてカリフォルニアで始まって以来、発展を続け、現在では世界126カ国に30万人以上の会員を持つ巨大な非営利組織だ。

その特徴は、教師やコーチといった特定の人が指導するのではなく、コミュニケーションを上達させたいと思う人たちが定期的に集まって、順番にスピーチを披露し、それをほかのメンバーが講評しアドバイスをするという、まさにサークル活動のコミュニティである点だ。

多様な顔ぶれが集まる

筆者が参加しているトーストマスターズ。不動産会社の会議室で行われる会合に10~15名ほど集まってくる。

筆者も昨秋から近所にあるクラブに加入し、2週間に一度、ミーティングに参加している。不動産会社の会議室で行われる会合に毎回集まってくるのは10~15名程度。会社員や自分でビジネスを手掛ける人が多いが、中には女優や作家などもおり、老若男女問わず、実に多様な顔ぶれだ。

クラブの代表を務めるクィン・レムリーさんは舞台の座長を務める女優で、存在感は抜群。舞台に立つのが仕事の彼女なら、パブリックスピーキングもお手の物のはず、と思ったが、「メディアへのインタビューなどその場で当意即妙に話すスキルと、あらかじめセリフが決められた演技のスキルは別物」と言う。

1回のミーティングは1時間~1時間30分程度。毎回4~5人が壇上に立ち、1人5~7分程度のスピーチを披露する。テーマは個人的な趣味でも、社会的なテーマでも、身近に起きた話でも何でもいい。

それに対して、講評役のメンバーが、2分程度で、評価やアドバイスをする。ほかにも全体の進行を仕切る「トーストマスター」、冒頭で場を和ませる小噺を披露する「ジョークマスター」、スピーチの時間を記録する「タイマー」などさまざまな役割をみんなで分担する。

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