「コミュニケーションエリート」になるには? 米国のトーストマスターズで学ぶこと

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「一般的にビジネスの世界では、技術的な知識などハードスキルが重視されるが、実は、コミュニケーション力などのソフトスキルが、その成功を左右することに気づかされた」という。トーストマスターズを通じて、そんな「ソフトパワー」を手にし、有力企業のCMO(チーフマーケティングオフィサー)として活躍するドノバン氏。「パブリックスピーキングは終わりなき修業の道、完成形はない」と研鑽を積む日々だ。

トーストマスターズは日本にも160ほどのクラブがあり、各地で活動を展開しているが、まだまだ、一般に普及しているとはいいがたい。コミュニケーションは一生涯、学び続けるもの。身近な仲間たちと、コミュニケーションを学びあう場作りがコミュ力アップの第一歩かもしれない。

最後に、「コミュニケーション道」を追究するドノバン氏が解く、3つの黄金則を紹介しよう。

ドノバン氏の3つの黄金則

① ゴールを見据えよ

ビジネスプレゼンで多い間違いは、結局、情報をシェアしておしまい、となってしまうこと。プレゼンは最終的にあなたの考えにイエスと言わせることが目的であり、そのゴールをつねに念頭に置きながら、話の流れを作り、結論を導き出さなければならない。

② 頭とハートに訴えよう

インスピレーションを与えたり、行動を起こさせる、といったように聞き手に変化をもたらそうとするのであれば、感情と理性の双方に訴えかけなければならない。そこで初めて相手の心のスイッチを押すことができ、行動変容が生まれる。

③スライドタイトルは「何」ではなく、「結局、何」

プレゼンスライドでは、「サービス」「見通し」といったように、説明する項目を単純にタイトルにするのではなく、「結局、それがどういったもので、どういう価値や意味があるのか」をタイトルにすべき。たとえば、「世界初の革新的なサービス」といったように。

※本連載は隔週火曜日に掲載します。

岡本 純子 コミュニケーション戦略研究家・コミュ力伝道師

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おかもと じゅんこ / Junko Okamoto

「伝説の家庭教師」と呼ばれるエグゼクティブ・スピーチコーチ&コミュニケーション・ストラテジスト。株式会社グローコム代表取締役社長。早稲田大学政経学部卒業。英ケンブリッジ大学国際関係学修士。米MIT比較メディア学元客員研究員。日本を代表する大企業や外資系のリーダー、官僚・政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチ等のプライベートコーチング」に携わる。その「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれる。2022年、次世代リーダーのコミュ力養成を目的とした「世界最高の話し方の学校」を開校。その飛躍的な効果が話題を呼び、早くも「行列のできる学校」となっている。

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