同性愛者3人の共同生活、結婚は認められるべきか 同性婚と多重婚を遺伝子、社会的役割から考察

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しかし人類はそんなフェーズをとっくに超越しています。なぜなら人類には文字があるからです。僕たちは数百年前の人が考えたことや経験したことを、書物を通して学ぶことができます。僕たちが発明したことや体験したことを、本やブログに残して次世代に伝えることができます。最近では映像として残すこともできますね。

そうなってくると「良い遺伝子」を残すための競争にエネルギーをかけることより、「良い情報」や「良い技術」を次世代に残すことのほうが合理的な戦略である気がしませんか?

斎藤:なるほど……。

結婚制度について考える

冨田:同性婚を認める国や自治体が増えてきましたね。

斎藤:はい。

冨田:ここで少し複雑なケースを紹介します。イギリスに在住するある同性愛者は3人で共同生活をしています。この人たちはカップルではなくトリオ(3人)で愛し合っているのです。ところが法律では結婚は2人でするものと定められています。同性婚であっても籍を入れられるのはカップル2人であって、3人で籍を入れることはできません。なので、全員独身として共同生活しているとのことです。

斎藤:そういう人たちもいるんですね……。

冨田:はい。さて、ここで質問をします。

「そもそも結婚のあり方を法律で縛るべきではないのでは?」

斎藤:あぁ……同性婚という話と、一夫一妻制の話を両方考えないといけないわけですね。うーん……というか、そもそもなんで結婚するんですかね?

冨田:結婚制度の意義のひとつは、行政上、税制上の取り決めにおいて、もともとは血縁のない他人を「身内」とみなしてくれることです。たとえば世帯主が配偶者を扶養していれば、配偶者控除という税制メリットがありますし、夫婦で片方が亡くなると、遺産分配の際に相続税において優遇されます。結婚してなければこのメリットを享受するのは難しいです。

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