「腸は第2の脳」汚れた腸が「うつ病」「不眠」を招く サプリより効果あり?腸活+脳活に効く食べ物

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「キレイな腸」を手に入れるにはどうしたらいいのでしょうか?(写真:チリーズ/PIXTA)

「緊張すると下痢をする」「知らない土地で便秘する」など、ストレスがかかるとお腹の調子が悪化する、という人は多い。だが、近年の研究によって、その“逆の矢印”も明らかになってきた。

つまり、腸内環境が劣悪な人は、それが脳に伝わり、精神や全身状態にマイナス影響が及んでしまう。気分の落ち込みや睡眠障害で困っているなら、自身のお腹の調子や食生活にも目を向けてみてはいかがだろう。

善玉菌少ない人は「うつ病」リスクが上がる

精神的な負担がお腹に来てしまう【脳⇒腸】現象の代表例は、「過敏性腸症候群」だ。

ストレスなど心の不調が腸の神経を過剰に刺激して、慢性的な腹痛や下痢、便秘などをひき起こす。一般的な検査だと「異常なし」とされてしまうが、日本消化器病学会は、国民の10人に1人が該当する「よくある」疾患としている。

だが近年、医学の世界で熱視線を浴びているのは、逆方向の【腸⇒脳】神経ルートだ。わかりやすい例が、うつ病と睡眠だ。

2016年、うつ病患者の腸内は善玉菌の数が少ないことが、世界で初めて明らかとなった。国立精神・神経医療研究センター神経研究所と株式会社ヤクルトの共同研究だ。

うつ病の患者43人と健常者57人の便から腸内細菌を採取し、善玉菌として知られるビフィズス菌と乳酸桿菌の菌数を比較した。うつ病患者群は健常者群と比べてビフィズス菌が少なく、ビフィズス菌・乳酸桿菌ともに一定数以下の人が多かった。

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