「腸は第2の脳」汚れた腸が「うつ病」「不眠」を招く サプリより効果あり?腸活+脳活に効く食べ物
健康な人の腸内細菌叢では、善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7くらいの割合が保たれていることもわかった。
「日和見」菌はその名のとおり、環境によって良くも悪くも働く菌の総称だ(そもそも「善玉」菌とか「悪玉」菌とかいうのも、単にヒトにとって都合がいいかどうかで決まる俗称にすぎない)。
この三者のバランスが崩れると、悪玉菌優勢となって分泌物質のバランスも崩れ、脳腸相関を通じて脳や全身に悪影響を及ぼすことになる。
「汚れた腸」が決して大袈裟じゃないワケ
悪玉菌優勢のサインは、便を見れば一目瞭然だ。
大腸で水分を吸収しきれないうちに排泄されると、「軟便」や「下痢」となる。逆に、大腸での滞在時間が長すぎて水分が過度に奪われるのが「便秘」で、色の濃い、コロコロした硬い便になっていく。
どちらの場合でも、硬さの問題だけでなく、においも明らかにキツくなる。悪玉菌がタンパク質や脂肪分をエサに、腐敗物質を作り出すからだ。腐敗物質は体にとって毒素であり、腸の壁から吸収されて全身に悪影響を及ぼす。
お腹が痛かったり、張ったり、ゴロゴロしたりする。臭いおならが出たり、ひどいと吐き気がしてきたり……想像しただけで、なんだか気分が悪くなってきた(脳腸相関)。
さて、もうおわかりだろうが、「汚れた腸」とは「腸内細菌バランスが乱れ悪玉菌優勢となった腸」のことだ。便の状態とイコールと考えれば、「汚れた」という表現も決して大袈裟ではないと思う。
腸内細菌叢の状態が良好なら、便は茶色く、臭いも強過すぎない。バナナ型で水分は8割くらい、かたすぎずユルすぎず、いきまなくてもスッキリ2~3本出る。健康な便は「キレイな腸」の証しだ。
では、そんな「キレイな腸」を手に入れるにはどうしたらいいのか?
多くの人は、「乳酸菌」「ビフィズス菌」など善玉菌の入った食品やサプリメントを思い浮かべるだろう。
たしかに、食べ物やサプリで善玉菌を外から補充しても整腸作用を得られることは、古くから経験的に知られている。
死菌でも効果はあるようだが、特に生きた善玉菌は「プロバイオティクス」とも呼ばれ、便秘や下痢、乳糖不耐症、過敏性症候群など、腸トラブルの改善が期待できる。
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