スイーツ3時に食べるべき理由はやせやすいから 科学的根拠に基づいた続けられる3つのルール

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前述したように、人体には1日周期で規則正しくリズムを刻む体内時計の機能が備わっています。

人間は朝になると目を覚まし、日中は心も体も活動的になり、夜になれば休息モードに 入って、自然と眠くなります。この体内時計を動かしているのが、時計遺伝子と呼ばれる細胞内の遺伝子です。

脳内に中枢時計があり、リズムを刻んで指令を出します。内臓も体内時計の機能のおかげで活発に活動したり、休息したりします。また、体温や血圧、代謝、自律神経の調節や、さまざまなホルモンの分泌も、体内時計が刻むリズムの1つです。

この体内時計が狂ってしまうと、睡眠時間が不規則になったり、夜中にドカ食いをしたりといった行動の原因になります。正常にコントロールするのに有効なのが、太陽の光です。 網膜から光が入り、脳に伝わると1日のはじまりを認識します。

じつは、体内時計をコントロールする時計遺伝子「BMAL1」というタンパク質が、 ダイエットと深い関わりがあることがわかっています。BMAL1は、脂肪をため込もうとする性質があるため「肥満遺伝子」とも呼ばれています。

BMAL1の活動が落ち着く時間帯を狙う

BMAL1の特徴は、余ったエネルギーを脂肪に変えたり、体脂肪が分解されてエネルギーになるのを抑制したりする働きがあります。
また、次のように時間帯によって1日の中で増減します。

・朝10時から午後4時までは働きが低下する

・午後3時の前後1時間が、もっとも分泌が少ない(食べても太りにくい)

・午後10時から深夜2時に活動のピークをむかえる(太りやすい)

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つまり、BMAL1の活動が、もっとも落ち着くゴールデンタイムは午後3時の前後1 時間! スイーツは午後2時から4時のあいだに食べれば太りにくいのです。

だから食べたいものを我慢せずに食べても大丈夫! 江戸時代にはじまったとされる「3時のおやつ」は、理にかなっていることがわかります。ダイエットでは、「〇〇を食べてはいけない」とか、「食べる量を減らさなければいけない」といったネガティブな方向にばかり目がいきがちです。

でも大切なのは「いつ食べたら太らないのか」を知ることなのです。BMAL1の理論から、スイーツ=太るという考えは捨ててしまいましょう。何より食べるタイミングが大切なのです。

同じスイーツを食べても、太りにくい時間帯と太りやすい時間帯があることがわかれば、午後3時のおやつに罪悪感を持ったり、制限したりすることなく、楽しみながら食べることができます。

工藤 孝文 内科医、糖尿病内科医、漢方医

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くどう たかふみ / Takafumi Kudo

福岡県みやま市出身。福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。帰国後、大学病院、地域の基幹病院を経て、現在は、福岡県みやま市の工藤内科で地域医療に力を注ぐ。専門は、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病、漢方治療・ダイエット治療など多岐にわたる。「より多くの人の病気を予防する」をモットーに、医療、健康に関する情報発信を積極的に行っており、NHK「あさイチ」、日本テレビ「世界一受けたい授業」、フジテレビ「ホンマでっか!?TV」などのTVをはじめ、さまざまなメディアに出演している。著作も多く『1日1杯飲むだけダイエット やせる出汁』(アスコム)は15万部を超えるベストセラーになっている。

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