15年勤めた大手辞め「人生取り戻した」と感じた訳 仕事がつまらないという人に共通する最悪習慣

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新天地で直属の上司から何度もダメ出しをもらう。それでも、「仕事が楽しい」と続けます。なぜなら、自分で考えてやりたいこととやるべきことに向き合っているからなのだと言います。自分の時間を自ら使っているのです。

ここで私が一緒に考えたいのは、「仕事がつまらなければ、転職しましょう」というシンプルで乱暴な話ではありません。

ビジネスパーソンである私たちは、自分たちの人生を職場に奪われるような働き方をすることは得策ではない。自ら主体的に働いていく、それぞれのキャリア形成に職場での経験を活かしていく、そんな働き方を手にするべきなのです。

2019年には、終身雇用の「その後」についても問題になりました。浮上したのが、「老後資金2000万円不足」。この問題自体、野党側のポリティカルイシューとして取り上げられ、その後、過熱したメディア報道によって社会問題化しました。

いずれにしても、昭和や平成の時代には、経験することのなかった70歳まで(もしくは、それ以降も)生涯現役として働き続ける生き方を現実的に考えていかなければなりません。その際に、「老後資金2000万円不足」など、諸制度を批判し不満や嘆きの日々を費やすのか、それとも、自らキャリアを形成しながら、その長き時間を豊かに過ごしていくのか、決めるのは私たちなのです。

組織で働きながら、複業でキャリア形成

これまでの働き方の前提であった「通勤」は、これからの「当たり前」にはなりません。まず、企業は、2つに分類されます。1つは、ITや通信関連の企業に限らず、テレワークを積極的に導入する企業と、もう1つは、これまで通りオフィス勤務を継続する企業です。

テレワークを経験した社員は、ロケーションフリーで働けることのメリットや、家族やプライベートとバランスをとりやすい働き方であることを体感しました。在宅勤務を経験した社員は、継続を望みます。そして、テレワークを一時的導入後、オフィス勤務に戻した企業では、社員の離職が進みます。在宅勤務を導入している企業で働くことを希望するようになるからです。

次ページオフィス勤務を前提とする会社では…
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