「GRカローラ」遂にベールを脱いだ日本仕様の全貌 隠し球の限定車「モリゾウエディション」も登場へ

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この辺りの開発エピソードはGRヤリスのそれとは異なるが、共通しているのは「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」がリアルに行われていることだ。そして、そこには必ず豊田社長がいる……と。

前口上がかなり長くなってしまったが、GRカローラについて詳細な解説を行っていきたい。ちなみに北米仕様のスペックは公開済みだが、今回は日本仕様の「RZ」である。

エクステリアは専用のワイドボディーの採用で全幅はノーマル+60mmとなる1850mm。見た目の迫力はもちろん、運動性能向上のためのワイドトレッド化(フロント+60mm/リア+80mm)のための変更だ。もちろんスポーツモデルに大事なクーリング面も抜かりなしで、冷却用にフロントバンパーにはインテーク、フェンダーバルジにはアウトレッドなどを装着する。リアには独特な形状の3本出しマフラーが装着されるが、これは排圧を下げつつ各国の騒音規制に対応するためのアイデアだ。

サイドブレーキをレバー式に変更

インテリアはカローラ スポーツと共通部分は多いが、スポーツ走行時の視認性を高めた専用デザインのTFTメーターやスポーツシートなどの採用で、スポーツイメージをより引き上げている。とくに専用メーターはGRヤリスがスポーツモデルにしては少々事務的なデザインだったため、うれしい進化の1つだ。

トランスミッションは6速MT(iMT)のみなのは言うまでもないが、サイドブレーキはノーマルの電子式(EPB)からドリフト走行など限界域での車両コントロール用途のためにレバー式に変更するなど、従来のトヨタ車では考えられない設計変更である。

AWDの前後駆動配分の切り替えを行うダイヤルはシフトレバー後方にレイアウト。加えてアクセル応答性/ステアリングの特性が変更可能なドライブモードスイッチも用意されており、ユーザーの好みや走行環境に合わせて選択可能。この辺りはドライバーに寄り添う進化と言ってもいいかもしれない。

居住性はベースのカローラ スポーツとほぼ同じと考えていいだろう。GRヤリスは空力を優先した3ドアボディーの採用で前席優先のパッケージだったが、GRカローラは実用性の部分も強みの1つになるはずだ。

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