充電は、200Vの普通充電とCHAdeMO規格の急速充電に対応。バッテリー残量警告灯が点灯してから普通充電なら8時間で100%、急速充電なら約40分で80%まで充電できると説明されている。
ここまで両車の特徴を説明してきたが、“100%電気自動車”と聞いて、ユーザーがもっとも気になるのは航続距離(一充電走行可能距離)だろう。今回の発表で、サクラ/ekクロスEVの航続距離は、WLTCモードで最大180kmだと発表された。
ガソリン車のデイズは、もっとも燃費のいいグレードのWLTCモードは25.8km/L、燃料タンク容量は30Lだから、満タンから700km以上を走れる計算になる。それと比べると最大180kmの航続距離はかなり短いが、日産は次のように具体的な使用イメージを説明する。
「独自の調査によると“1日あたりの走行距離が30km以下”というオーナーが53%と大半を占めており、20kWhという大容量バッテリーを搭載しているサクラなら、日曜日の夜に満充電にすれば、月曜日から金曜日は充電せずに利用できます」
また、これまで「繰り返すとバッテリー寿命を縮める」と言われていた急速充電については、エアコン冷媒を用いたバッテリー冷却システムを用いることで、繰り返し充電にかかる負担を低減。急速充電を頻繁に利用しても安定した充電量を確保できるよう、明確な答えが用意されていた。
なお、海外のニュースで度々、目にするバッテリーの火災事故については、「リーフは発売以来累計60万台を販売しているが、1台の火災事故も起こしていない」というから、その実績が安心材料となるだろう。
もっとも“リアル”なBEVの選択肢
アリアに加え、2022年はトヨタ「bZ4X」、スバル「ソルテラ」も発売になり、日本でも少しずつBEVのラインナップは増えている。しかし、いずれも500万円を超える高額モデルだ。
そんな中で、実質200万円を切る価格から手に入るサクラ/eKクロスEVは、満を持して登場したもっとも身近なBEVである。
2009年に「i-MiEV(アイミーブ)」で世界初の量産BEVを市場投入した三菱、2010年に「リーフ」でBEV普及を促した日産のタッグで生まれたサクラ/eKクロスEVの実力は高いはず。少なくとも筆者は、これまで発表されてきたBEVモデルの中では、もっとも“リアル”に感じている。2022年夏だという発売が楽しみだ。
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