若者のカラオケに見る、恐るべき「気遣い」事情 最新の曲も、1曲歌いきるのもタブー!

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特に、このような現象は女子に顕著で、「歌謡曲女子」と呼ばれる若者も増えている。山口百恵や松田聖子、ピンク・レディーといった昭和のアーティストの曲を十八番とし、振り付けなどもマネしながら場を盛り上げることに全力を注ぐ。

以下は、ここまでで本文で触れたもの以外に、彼らが今回のカラオケで歌った曲一覧と、発売された年のリストである。最新の曲はほとんどないことが見て取れる。

【歌った曲一覧】 
※左から曲名、(アーティスト名/リリース年)
Everything (MISIA/2000)
夏祭り(Whiteberry/2000)
小さな恋のうた(MONGOL800/2001)
きまぐれロマンティック(いきものがかり/2008)
Butter-Fly (和田光司/1999)
天体観測(BUMP OF CHICKEN/2001)
行くぜっ!怪盗少女(ももいろクローバー /2010)
Love so sweet (嵐/2007)
女々しくて(ゴールデンボンバー/2009)
*~アスタリスク~(ORANGE RANGE/2005)
366日 (HY/2008)
LOVEドッきゅん(CLUB PRINCE/2007)
Let It Go (松たか子/2014)
愛をこめて花束を(Superfly/2008)
青いベンチ(サスケ/2004)
おジャ魔女カーニバル!! (MAHO堂/1999)
青春アミーゴ(修二と彰/2005)

 

事例2:マイクを回して歌う現象

彼らは最初にAKB48の「ヘビーローテーション」を歌っていたが、ここでも若者なりの行動が見られた。それはマイクをみんなで回しながら歌う、いうものだ。

一般的にカラオケといえば、1曲をひとりで歌いきるというのが一般的だったはずだ。しかし彼らは、1番・2番・3番とマイクを回し合いながら、みんなで1曲を歌いあげていた。

彼らにとってこの行為は当たり前で、周囲でもこのような歌い方をする若者は多いそうだ。念のため、大学生・高校生50人にアンケートを取ってみたところ、約75%の若者はみんなでマイクを回しながら1曲を歌った経験があるという回答を得た。

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