元声優32歳彼が「マルチにハマった」同情の経緯 芝居に集中したい想いが400万円の借金を生む

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でも、やっぱり自分に落とし込んで考えても、どう動いたらいいのかまではわかりませんでしたね。今の声優業界も、明るいスポットライトの下にいるのはごくごく一部だけで、その他大勢はこんなもんじゃないかなと思います。それが知れただけでも良かったです」

過去への後悔は一切ない

インタビューの序盤から終盤まで徹底してリアリスティックな語り口な古川さんだが、とはいえ過去への後悔は一切ないそうで、また、未来に対して過度に絶望しているわけでもない。

「今は『人間、できることしかできない』と思うし、決められた環境に放り込まれて、そこで関わりたくない人たちと仕事するのは、僕にも周りにもプラスにはならなさそうだなと考えるようになりました。

今となっては声優や演劇の世界に未練もないんですが、司会業など何かしら声を使ったり、演技力を活かしたりする方法を考え、SNSなどを中心に趣味・副業レベルでやっていこうとは思っていますね」

良くも悪くも、声優業界での経験を経て、現実を知った印象の古川さん。しかし、湖・土産物屋での印象的な2つの出会いを初めとした多くの経験は、今も彼の心の中で、はっきりとした温もりを持って生き続けているように思える。

今後はSNSなどで「若い人を励ますコンテンツ」を作っていくそうだが、酸いも甘いも知った彼だからこその、作品が生まれていくのではないだろうか。

本連載では、お話を聞かせていただける「クォーター・ライフ・クライシス」(QLC)を経験した方を募集しています。アラサーの筆者・編集者がインタビューさせていただきます。ご応募はこちらのフォームからお願いします。
伊藤 綾 フリーライター

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いとう・りょう / RYO ITO

1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、マイナビニュースなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催 @tsuitachiii

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