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中高年男性が「健康」より将来不安を感じている事 再雇用で満足できる人とできない人の決定差

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  • 小島 明子 日本総合研究所 創発戦略センター スペシャリスト
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これまでの仕事を続けられず、どうしても職を得ることが必要な場合、希望していた職での就職が決まらなければ、職種転換の道も考えなければならない。東京しごとセンターが行っている55歳以上の就職支援講習では、求人が多い業界の業界団体と連携して再就職支援を行っている。

介護、マンション管理員、警備員、ビル清掃、調理等、年間で20コースが提供されている。レジ操作を中心に、コンビニエンスストアの仕事を学ぶコースも設けられている。

特に人気が高いのは、マンション管理系の仕事で、平均月収(月給制の場合)は約17万円程度である。講習を受けた後、最終日に合同面接会を行い、直近の就職率は85%にのぼる。マンション管理の大手企業に入社できるチャンスであることも、人気の理由となっている。

介護職を希望する人も増えているが…

また最近では、社会へ貢献しながら報酬を得たいという理由から、定年退職後の男性が介護関連のコースを受講するケースも増えている。

介護職への再就職ルートとして、介護事業者は中小・零細が多く、採用にコストがかけられないこともあり、採用募集している事業者への直接申込みのほか、ハローワークでの応募が多くなっている。訪問介護の場合には、訪問ヘルパーの資格が必要とされているが、それ以外は不要である。

ただし、介護業界の介護職員初任者研修を最低限必要としている事業者が多く、前述した東京しごとセンターが実施している55歳からの再就職支援講習のような公的機関による講習や、事業者などで研修機会が多く設けられている。業務はOJTで身につけられるため、多くの会社では新規で採用をされるとすぐに現場で業務を学び、即戦力になることが求められている。

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大企業を早期退職し、実際介護職へ転職をした人のなかには、収入の低下や体力的な疲労はあるものの、モチベーション高く仕事を続ける人もいる。

法人向けに仕事をしてきた人で、目の前にいる顧客に「ありがとう」といわれることにやりがいを感じられ、その日1日の仕事が終わった後には解放感を感じ、また次の日には新しい1日が始まるという日々の生活が本人の適性に合っているというケースである。

介護業界は勤め先によって再雇用や非常勤で雇用の延長ができるため、高齢になっても活躍し続けられる。「人が好き」な人のなかには、55歳くらいからのチャレンジで、天職にできる人もいるのではないだろうか。

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