「おしっこ」は、ある程度我慢したほうが体にいい 病気の判断は「色」に注目、「臭い」ではわからず
毎日、当たり前のようにしている「おしっこ」。
「おしっこがきちんと出るということは、腎臓という工場が正常に稼働している証拠。しかし、年齢を重ねていくうちに、工場のラインのどこかに異常が起こる場合があり、尿は点検ランプのように我々にその異常を知らせてくれるのです」。
そう語るのは、みうら泌尿器科クリニックの院長を務める三浦徹也先生。今回のテーマは、おしっこが教えてくれる病気のリスクについて。
話を聞いたのはこの人!
――そもそもなぜ、おしっこの色は変わるのでしょう?
色は水分量によって変化します。水分をたくさん摂取すれば尿の色は薄く透明に近くなり、反対に水分量が少なくなると尿は濃くなり、赤褐色に近い色になります。
ちなみに褐色とは暗めの茶色といえばわかりやすいでしょうか。脱水症状になると、赤褐色のおしっこが出るのはそのためです。
――朝イチのおしっこがいつも「赤褐色」なのですが。
それは正常です。就寝中、脳は抗利尿ホルモンを分泌して、腎臓という工場に「おしっこを作るな」という命令を出します。
なぜなら、寝ているときにおしっこが出ると眠りが妨げられるから。つまり、睡眠中は抗利尿ホルモンによって腎臓のはたらきが最小限に抑えられるため、尿の量は少なくなります。
そのため、起きてすぐの尿の色はかなり濃くなり、赤褐色になるというわけです。