物事の習慣化は「続けようと思わぬほうがいい」訳 「意志が弱いから三日坊主になる」考えは捨てる
小さな習慣は無視できない効果を生みます。1日に10 ページの読書、1枚のスケッチ、たった30 分の楽器の練習であったとしても、5年、10 年で考えれば膨大な時間をそこに注ぎ込み、無数の行動を生み出せます。
行動を繰り返すことができれば、量は質を導き、やがて大きな変化が生まれます。
シェイクスピアがいうとおり、「人間は習慣によってなんと変わるものか!」(『ベローナの二紳士』第5幕第4場)なのです。
原則:小さな行動の蓄積が大きな変化を生み出すように習慣を工夫する
習慣を変えるには「続ける」必要はない
習慣は必ず継続をしなければいけない、三日坊主や中断は意志が弱いので改めなければいけないという考え方がありますが、こうした考えは捨てましょう。
新しい習慣を身につけるということは、これまでにない新しい行動を人生に取り入れるということです。新しい行動を始める際には、どこで時間を作るのか、心理的な抵抗感をどう乗り越えるのかといったハードルが最初から待っています。ここに、継続できなければ失敗、と自分に心理的なプレッシャーを与えて追い込んでもよいことはありません。
まずは「行動」ができるかどうかが問題であって、このタイミングで「継続」に重きをおくのは後ろ向きなことなのです。
そこで逆説的に聞こえるかもしれませんが、最初は継続それ自体を意識するよりも「やめないこと」、つまりは行動がゼロになって元の状態に戻ってしまわないようにさまざまに工夫をしてみます。
毎日1時間の運動を始めてみようとしていきなり挫折したなら、それを15 分、あるいは5分といったところまで小さくしてみます。全身の筋肉が運動に慣れてくれば、負荷は次第に増やすことができますので、最初は負荷をかけること自体に慣れてみるわけです。
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