このチェックリストには、これにそって具体的な場面を挙げているので参考になります。
保育には流れがあり、子どもと保育者の関係もいろいろですので、一律には判断できない部分もあります。保育者が危険な場面で子どもを大きな声で制止したり、子どもの気持ちを考えつつ諭したりすることが悪いわけではありません。保育が不適切なのかどうか、議論が分かれる場合もあるでしょう。
ひとつ指標にできるのは、「大人がされて嫌なことは子どももされたくない」ということです。子どもも体は小さくても大人と同じ人格をもった存在です。「子どもの人格を尊重する」とは、それぞれその子どもなりの発達のプロセスがあり思いがあることを理解して、目線の高さを同じにして接するということです。
実際にはこんなことが…
不適切であると明確に言える保育をあえて例示すると、次のようなものがあります。これらは、実際に保育現場で不適切と指摘され問題にされたことがある保育者の行為です。
・罰として、部屋の外に出す、閉じ込めるなど。
・罰として、食事やおやつなどを与えない、取り上げるなど。
・「バカ」などの暴言で叱る、感情的に怒鳴る、恫喝するなど。
・子どもを集めて「○○ちゃんはお片付けしなかったんだって」などと「吊し上げ」の形で罰する。
・子どもの身体的特徴をからかう。
後半は大人に対するハラスメントとも共通しています。さらに、例えば保育者がふざけて子どもを面白い格好や髪型にして、「かわいい」などと保育者同士で笑い合っているのも、子ども自身が楽しんでいなければ、ただの「からかい」でしかないと思います。
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