清掃員は見た「コロナ禍のごみ捨て」酷すぎる光景 可燃ごみの中に瓶缶ごちゃ混ぜ、マスク放置

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カラスに荒らされて散乱したごみを集める様子(筆者撮影)
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毎日、毎週、真夏や雨の日でもあたり前のように収集してくれるごみ。しかし、誰がいつどう収集していくといった現場の実際についてはほとんど知られていない。それらについて研究者として現場に立ち、調査をしているのが大東文化大学の藤井誠一郎准教授だ。藤井氏は、これまでさまざまな自治体で清掃作業を体験。現場の調査を続けている。
前回(『在宅勤務のごみを「家庭ごみとして出す」深刻問題』)、前々回(『ごみを分別しない人に教えたい焼却停止の大損失』)とごみ収集の全容について話をしてきたので、今回は具体的な“収集作業”にスポットライトを当てる。コロナ禍の今、ごみ収集もかなり緊張感を持って行われていた。

人員削減と新型コロナウイルス

皆さんの記憶にも新しいと思うが、2021年8月中旬、東京都台東区の清掃事務所で新型コロナウイルスのクラスターが発生した。ごみ収集職員が発熱して検査を受けたところ陽性が確認された。その後、同じ事務所の148名にPCR検査を実施した結果、合わせて16名の感染が判明した。

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行政改革による人員削減により、どの清掃事務所でも余裕のない人数で業務を回しているが、新型コロナウイルスに感染して休務となる職員が出た際は、配置の工夫によりごみ収集のサービスの維持に努めてきた。

しかし、台東区のクラスターでは、16名の感染者以外にも約20名の濃厚接触者や体調不良者も自宅待機となってしまい、通常のごみ収集体制が維持できない状況に陥った。

台東区は苦渋の決断により、不燃ごみの収集を8月16日から31日まで休止する対策をとり、残った清掃リソースを可燃ごみの収集に集中させた。不燃ごみは仮に出せなくても臭いをはじめとする衛生的な問題が生じにくいが、可燃ごみはそうはいかない。チラシをポスティングし、HPやSNSでの情報発信により周知徹底したため、大混乱は生じず急場をしのいだ。

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