タピオカブームの影に潜む「ポイ捨て」の深刻さ 捨てられた容器の見るにたえない無残な様子
今、タピオカミルクティーが空前のブームになっている。東京では、原宿や渋谷、新宿などで若い世代を中心にテイクアウトしたタピオカミルクティーを飲みながら歩く姿がみられる。
InstagramなどのSNSには、「#タピる」「#タピ活」などというハッシュタグとともに、おしゃれな容器に入ったタピオカミルクティーの写真が数多く投稿されている。タピオカミルクティーの店舗情報やレビューが掲載された専門のアプリもある。
TBS系「マツコの知らない世界」(5月28日放送)でもタピオカミルクティーを特集。都内だけでも300店舗以上あり、中でも激戦区である渋谷区には78店舗がひしめいていると放送された。しかし、ブームの陰で、Twitterなどでは「タピオカミルクティーの容器がポイ捨てされている」という報告も増えている。
6月の週末、記者がブームの最先端である渋谷駅からキャットストリートを通って原宿まで歩いてみた。そこで見つけたのは、道端に放置されて飲み残されたタピオカが腐り、清涼飲料水容器の回収ボックスに突っ込まれているタピオカミルクティーの残骸だった――(弁護士ドットコムニュース編集部・猪谷千香)。
自動販売機のリサイクルボックスに突っ込むカップル
渋谷の宮下公園のあたりから、原宿方面へと延びる遊歩道がある。通称、キャットストリート。1km程度の道には、おしゃれな店舗が立ち並び、週末ともなれば大勢の人がぶらぶらと歩いている。
キャットストリートに入ってまず驚いたのは、タピオカミルクティーを持っている人の多さだ。若い女性だけでなく、若い男性、年配の人たち、海外からの観光客、とにかく道ゆく人が手にしている。
しかし、キャットストリートに入ってすぐ、「渋渋」の愛称で知られる渋谷教育学園渋谷中学高等学校付近の建物の植え込みに、捨てられたタピオカミルクティーの容器を2つ見つけた。容器の底にはたくさんのタピオカが残っている。何日放置されているのかわからないが、腐っているようだった。小さな虫もたかっていた。