闘病14年、享年21歳のアイドルが遺した生きた証 小学2年から脳腫瘍と闘い続けた丸山夏鈴の人生

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亡くなるまで発信を続けた丸山夏鈴さんのYouTubeとブログ(筆者撮影)
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故人が残したブログやSNSページ。生前に残された最後の投稿に遺族や知人、ファンが“墓参り”して何年も追悼する。なかには数万件のコメントが書き込まれている例もある。ただ、残された側からすると、故人のサイトは戸惑いの対象になることもある。
故人のサイトとどう向き合うのが正解なのか? 簡単には答えが出せない問題だが、先人の事例から何かをつかむことはできるだろう。具体的な事例を紹介しながら追っていく連載の第17回。

小2から脳腫瘍と戦い続けたアイドル

<一週間前って、ワンマンライブやってたんだよなぁ
はやいよぉ(´・ε・`)
脳腫瘍の手術ってどんな感じなの?
手術ってどんな感じ?って
質問されたのでこの際だからちょっと答える!
手術って、麻酔が注入されて
体がぴりぴりってなるの(。・ω・)
それまでは緊張してたり怖いって思うけど
そこでいつも
「あー、どうにでもなぁれー」
って思うのヾ(@⌒ー⌒@)ノ
眠くなって、気付いたら終わってる!
前は手術室で目が覚めて「終わりましたー」って!
それから夜は熱がでて
2時間おきに看護婦さん来てお熱と血圧測りにくるから
やっと眠くなってきたと思ってもネムレナイ!
あと、気持ち悪くなるほどおなか空く(´・ω・`)
絶食解除されても
すぐに食べられるわけじゃないから
フルーツとか、ヨーグルトとかちょっとずつ
つらいのは3日間、落ち着くのは一週間くらいかな?>
(かりんの夢への階段/2013年12月15日「とうとう」)

「かりんの夢への階段」(https://ameblo.jp/pukarin-cho/)というサイトがある。ソロアイドルとしてCDデビューを果たした丸山夏鈴(かりん)さんのブログだ。小学2年生の頃に脳腫瘍と診断され、21歳で亡くなるまでに7度の摘出手術を経験した。上で引用した文章は7回目の手術の3日前に投稿されたものだ。

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病状が悪化し、ライブや撮影などの活動ができなくなっても、ブログやTwitterをアップし、亡くなる前日までYouTubeでメッセージを発信し続けた。酸素チューブが外せないときも、病床から起き上がれないときも続けた。かつては病人として見られることを嫌がっていた。それでも続けた。

病気の自分と普段の自分。どこまでの自分を公開するのか。夏鈴さんは脳腫瘍と向き合いながら境界線を段階的に変えていき、多くを披露するようになった。公開する領域を広げるのは勇気がいる。その勇気の道程は、夏鈴さんがアイドルになる前の中高時代のブログからたどるとより鮮明に見えてくる。

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