中学生の4月がうまく回りだす!5つの簡単なコツ 友人関係や部活、勉強と心配ごとは山ほど

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(4)日常生活上のルールを作る

中学生になり、スマホやゲームにハマり、沼から出られなくなったという相談が毎年相当数きます。そこまでいかずとも、生活が不規則になるきっかけとなることもあります。

スマホに関してはスクリーンタイムなどの設定ができますので、そのような機能を使えばいいと思いますが、大切なことは、親の一方的なルールの押し付けではなく、子どもと一緒にルールを作っておくことです。ルール作りで大切なことは、「子どもの意見」「親の意見(理由も明確に伝える)」「すり合わせ」という順に進めていくことです。そして、ルールが現実と合っていなければ、再度ルールを決め直すということも取り決めておきます。

特に子どもの成長期は、一定のリズムで生活するとよいと言われています。特に睡眠時間は大切です。

2013年の内閣府の「子ども・若者白書」によれば、中学生の平均睡眠時間は概算で7時間40分ほどで、年々短くなっています。アメリカの睡眠学会では「13~18歳において最適な健康を増進するためには8~10時間は眠るべき」と言われています。ということは、最低で8時間、できれば9時間はあったほうがいいことになります。睡眠時間から逆算すると何時に起きるためには、何時に寝る必要があるのか決めておくといいと思います。そして、それ以外の時間をいかに効率的に活用していくのかということを考えていきます。

週末はリフレッシュの時間を設定するのがオススメ

(5)やりたいことができる時間を作る

中学生は勉強に部活、場合によってはさらに習い事などで生活時間の大半を占めます。やらねばならないことに追われ、生活がだんだんとマンネリ化することもあります。

そこで、やっていて楽しいこと、夢中になれることを1週間の中のどこかの時間帯にいれておくことをオススメします。比較的時間がとれる土日でもいいかもしれません。

イラストを描くことが好きなら、やるべきことが終わったらすべての時間はイラスト描きでOKにするとか、土日は思いっきりやりたいことをやる曜日として設定する方法もあります。またやりたいことがない場合は、ボーっとしてもいいと思います。忙しい日々の中では、心身のリフレッシュが大切です。大人もウィークデーに激しく働けば、ウィークエンドはゆったりとリフレッシュしなければ、やっていられません。リフレッシュのためには「やりたいことができている状態」を作ることが有効です。

中学生だからこそ楽しめることもあるので、その時間も大切にしてください。

以上、「5つの準備」についてお伝えしました。お子さんに伝える場合は、押しつけがましくならないよう、この5つの準備をしておくといいと言われたと、さらっと伝えるとよいかと思います。そして親としては、「見守る」「サポートする」「相談相手になる」というスタンスでいてあげてください。

石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、Mama Cafe、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に『子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』ほか多数。

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