――キャリアの原点として企業法務の道を選んだ背景や、「ビジネスと人権」分野に関心を持った経緯について教えてください。
大学時代から国際政治や国際公法に関心があり、大学院では国際法を研究していた。しかし、研究者になるのではなく、実社会で仕事をして経験を積むことが重要だと感じ、司法試験を経て弁護士となった。
弁護士業界は、企業法務を扱う弁護士と、一般市民の仕事を扱う弁護士の2つに大きく分かれる。私は、この社会が資本主義を基盤としている中で、その重要なアクターである企業と関わり合いを持つほうが、社会の実情を深く理解できると考え、企業側の弁護士(ビジネス弁護士)になる道を選んだ。
企業支援を通じて社会を良くしたいと考えていたが、2004年に弁護士になった当初、法的な規制の遵守(コンプライアンス)の仕事だけでは、その目標が達成できないという「モヤモヤ」を感じていた。



















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