分割取得も可能になった「育児休業」改正ポイント 4月から法改正、男性の育児休業のハードル下がる

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いまさら聞けない、育児休業の仕組みとは? (撮影:kouta/PIXTA)

私は労働者の方から育児休業に関する相談を受けることがありますが、育児休業の相談で一番多いのが「会社が育児休業を取らせてくれない」というものです。

育児休業とはその名のとおり、労働者が自分の子の育児のために取得をすることができる休みです。ただ、育児休業の取得率の推移は、女性が8割台で推移しているのに対し、男性は上昇傾向にあるものの2020年にようやく1割台に到達しただけで、まだまだ男性の育児休業取得率は低い水準となっています。

この2022年4月1日から育児介護休業法が改正され、男性の育児休業が取得できるよう制度が整備されています。では実際、どのようになっているのか? その改正内容を中心に解説していきたいと思います。

子の1歳の誕生日の前日まで取得可能

まず育児休業は、出産日から子どもの1歳の誕生日の前日まで取得することができる休みです。もちろん女性(妻)、男性(夫)問わず、労働者であれば取得できます。母親の場合は、8週間の産後休業期間があるので、その後に育児休業を取得するケースがほとんどです。

会社は労働者から育児休業の申し出があった場合は拒否できません。もし、会社が拒否した場合は育児介護休業法違反として労働局から指導を受ける可能性があります。育児休業期間中の賃金の支払いは法律で義務付けられておらず、多くの会社は無給としています。そのかわり、育児休業中は国から労働者に育児休業給付金(育児休業前の賃金額の67%。ただし育児休業開始から6カ月経過後は50%)が支給されます。

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